三条大橋東詰の乱(その6)：四丁目電気軌道：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

三条大橋東詰の乱(その6)　[夢のあと] [編集]

京福vs京都市vs京阪
(写真は、現在の京阪出町柳駅終端部)

(こちらは、駅の地上付近)

さらには京都電燈そのものが、国家総動員法および電力国家統制諸法に基づいて1939年に設立された日本発送電株式会社に、発送配電設備を強制的に現物供出させられて解散。残された鉄軌道部門は1942年に設立された京福電気鉄道に継承されますが、それまで京都電燈という大企業の一部門であった立場から、鉄軌道事業のみとなった京福は中小のローカル私鉄に転落してしまいます。
それでも戦後、京都市長の要請を受けて京福は、京阪の協力のもと、再び叡山本線の三条延長を目指しますが、この延長計画に対して京都市会が、再び地下化の要求を突きつけます。しかし京福には、この要求に対応できる資本力はすでになく、延長計画は永い眠りにつくことになります。
次に事態が動くのは、およそ20年後の1970年代に入ってからのことで、長年の懸案であった、京阪による東西交通の障害解消を目的とした京阪本線の地下化と併せて、出町柳までの地下線を建設することが決定され、建設が開始されます。
新線は、1989年に京阪鴨東線として開通しますが、それまでの間に京福の経営は悪化の一途をたどり、1985年には叡山本線、鞍馬線が京福から分離されて叡山電鉄となり、さらに鴨東線開通後の1991年には京阪の子会社化されて現在に至ります。(この項つづく)