戦時輸送体制の終焉

(天王寺にて201系)
　第二次世界大戦の戦局悪化に伴う戦時輸送体制下、1944(昭和19)年に木造国電の鋼体化名義で誕生したクハ79を始祖とする20ｍ級、切妻4扉の車体は戦後、中空軸平行カルダン駆動を採用した新性能車101系にも引き継がれ、その後103系、105系、201系、205系と連綿と受け継がれてきました。

(103系)
　そして今も山手線、京浜東北線などの首都圏の主要通勤路線では、このコンセプトを受け継いだ、つまり戦時輸送体制を引き継いだ通勤電車が走っています。
　また大阪環状線、阪和線、大和路線などでは、すでに東京では見られなくなった103系、201系が今も幅を利かせている状態です。


(森之宮車庫を俯瞰)


(京橋にて)
　しかし今般、大阪環状線に3扉ロングシートの323系がデビューすることになりました。

(京橋駅のホームのポスターを撮ったのですがよく判りません。詳しくはこちら
https://www.jr-odekake.net/railroad/osakaloop_kaizou/category1.php
をご覧ください。)
　関西圏に3扉ロングシート車が投入されるのは、1932(昭和7)年の片町線電化、翌年の城東線電化、高架化時に製造されたモハ40、41、クハ55以来のことであり、ここに至ってようやく、大阪環状線では戦時輸送体制が終わりを告げることになりそうです。さて、東京は・・・。

旧型国電50年〈1〉 JTBキャンブックス

• 作者: 沢柳 健一
• 出版社/メーカー: JTB
• 発売日: 2002/10
• メディア: 単行本

コメント 11

ご無沙汰です。
なるほど、おもしろい見方するねぇ。（相変わらず⁇）

by まぢにゃん (2016-10-06 04:54) 

戦時輸送体制ですか。勉強になります。
そういえば、時刻表も戦時中は紙一枚になってしまったこともあったのですよね。
by ワンモア (2016-10-06 21:02) 

まぢにゃんさま
コメントありがとうございます。お褒めの言葉と受け取っておきます^_^;
ところで「阪堺電車みたいなもの」4位入賞おめでとうございます。投票しておきました。ただ、台車は代えてほしかった。あの台車では定格速度の向上は期待できません！

by hideta-o (2016-10-06 21:32) 

ねじまき鳥さま
ネオ・アッキーさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2016-10-06 21:41) 

常武鉄道さま
のりこしさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2016-10-06 21:43) 

ワンモアさま
すみません「戦時輸送体制が続いていた」っていうのは私の「独自見解」です。戦後は「戦後復興体制」と言うべきでしょうか。まぁ、内容は同じで「乗客を無理矢理詰め込んで運ぶ」ということに尽きますが・・・。
それから時刻表ですが、私も知らなかったので調べてみたのですが、どうやら機密保持ということで、交通公社の時刻表は1943年に休刊になり、仕方なく一枚ものの時刻表が各地で出されたいたようですね。
by hideta-o (2016-10-06 22:12) 

関東では5ドアやら6ドアやらワイドドアやら、いろいろ試行錯誤の結果4扉に収斂しつつあります、中電まで4ドアってのは客を馬鹿にしてますけど・・・。
by Cedar (2016-10-06 23:40) 

もちろん褒め言葉ですよ！(^｡^)
いつも見てますけど、面白いですね。

モハモハの結果はビックリ仰天してます。
投票して頂き、ありがとうございました。
結果的に不満足ですけど、何故か写真写りは良いですね…。
皆さん、模型の写真撮るの上手だなぁっておもいます。（笑）
今度も頑張りますので、よろしくですー。w
by まぢにゃん (2016-10-07 12:40) 

Cedarさま
首都圏は人が多いので難しいでしょうね。外から見ていると、乗客数のあまりの多さに、鉄道の健全な発展が妨げられているような気がしてなりません。っていうのは言い過ぎでしょうか・・・。
by hideta-o (2016-10-07 21:19) 

schnitzerさま
SORIさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2016-10-07 22:03) 

hanamuraさま
turugiさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2016-10-22 14:28)