EE製電機の謎 [機関区]
ED13-後回しにされたテストサンプル?
ED13の2両は、EE製電機の中では最後に就役していますが、実は最初に製造されて最初に横浜港に到着したのはこの2両です。あとから多量のEE製電機が来着した際に、組み立てが後回しにされたようですが、ED10〜ED12とおなじ貨物機2両のサンプルの1つでした。使い勝手は悪かったようで、鉄道省が、計画通り貨物機を先に評価した上で旅客機の両数などを決定していれば、EE製の電機がこんなに多量に採用されることはなかったと思われます。
ED50-見込み生産品か注文流れ?
EE製電機の中で最も両数の多いED50は、ギヤ比と最大速度が貨物機と旅客機の中間に設定されており、鉄道省が最初に付与した形式も、貨物用を示す1040でした。また両数も、他の4形式と合わせてちょうど3ダース(36両)になるように17両という半端ぶりであり、貨物用のED13や旅客用のED51、ED52、EF50と比べて、ED50には何か中途半端な感じが付きまといます。
しかも、リニア鉄道館に保存されている写真のED182(←ED1716←ED5016)を見ますと、台枠を構成するI型鋼に、それ自体の製造所を示す刻印(写真を撮るのを忘れましたが)がそのまま残されているなど、どこか慌てて造ったような感じもします。
で、ここからは想像ですがED50の何両かは、同じ1067mm軌間でほぼ同時期に電化を進めていた南アフリカの鉄道・港湾庁(SAR & H: South African Railways and Harbours) や蘭領東インド(今のインドネシア)の国営鉄道 (Electrische Staats Spoorwegen 略称ESS) 向けの見込み生産品、もしくは注文流れだったのではないでしょうか。
ED51-水没した機関車とは別物?
旅客用の6000型のうち最初の3両は、横浜港に到着して荷揚げをしている最中に関東大震災が発生して海中に転落。引き揚げて、英国に持ち帰って作り直したとされています。しかし水没した電気部品は殆ど再利用できなかったはずですし、鋼体も一度海水に浸かった以上は腐食が懸念される状態だったと思われます。
そのため、およそ1年半後に再来した新6000型(ED51)の3両は、全くの新製だったと思われます。新製費用はロイズ保険組合から出たか、それとも鉄道省が負担したのか判りませんが・・・。
2017-01-25 20:51
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コメント(5)
MINERVAさま
ワンモアさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2017-01-27 22:57)
ネオ・アッキーさま
Cedarさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2017-01-27 23:00)
Schnitzerさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2017-01-28 14:42)
hanamuraさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2017-02-02 22:03)
タッチおじさんさま
nice!ありがとうございます。
by hideta-o (2017-03-04 23:49)