Thompsonのパシフィック(その3) [BR極東局]
前回、前々回も掲示した写真上のモデルは、お判りとは思うが、フルタ製菓の食
玩「世界SL紀行」のクラスA1(写真下)を改造して作ったもの。
下回りは台枠を延長し、シリンダブロックの位置を後方へずらすとともにロッ
ド類を短縮した。また上回りはボイラの煙室部分を延長し、ランボード 上のス
プラッシャを削り取るとともに煙突をダブルチムニーにし、さらにデフレクタを
取り付けた。
プロトタイプには、ThompsonのA2/3を選んだ。というのもA2/1やA2/2はキャブ
の形状が違い(前面がA4のキャブのように斜め になっている)、キャブの形状か
らするとA1またはA2/3だが、TompsonのA1は謎が多く、モデルのLNERグリーン
(アップルグリー ン)の時代があったかどうかが特定できなかったためである。
A1が改造された1945年頃、LNERの機関車は濃いブルーに塗られていた。その
後、戦前のアップルグリーンに戻されたようで、A2/3は新 製時にはアップルグ
リーンに塗られていたらしく、しかも他の3形式がいずれもスチームドームがバ
ンジョードームであったのに対し、A2/3の中に は単独ドームのままのものも
あったことから、最もモデル化しやすいと判断してA2/3にした次第。
尤も、本物のA2/3はランボード前端の"乙"型の部分がもう少し後ろ側にあり、
デフレクタの前端部がこの"乙"型の部分にかかって下側に伸び ているのだが、
そこまで改造するのが面倒くさくなったので、デフレクタ周りはフリーランスと
している。A2/3もどきとでも言うべきか。
この機関車を作っていて思ったのが、ThompsonはAndre Chapelonの影響を受け
ていたのではないかということ。後ろにずれたシリンダブロック然り、そしてKylchap装置を組み込 んだダブルチムニー然りである。(この項おわり)
2012-06-26 08:29
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