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Peppercornのパシフィック [BR極東局]

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 Thompsonの後任の技師長には、Gresleyの愛弟子Peppercornが就任し、周囲の予想通りA2/3の増備計画を直ちに中止させるとともに、彼のコンセプトに基づく新たなA1、A2の設計を開始する。
 こうしてまず1947年に製造されたのが、A2/3の後継となる6ft2inの動輪を装備したA2、通称Peppercorn A2である。15両が製造された。
 次いで1948年から1949年には、6ft/8inの大動輪を備えた急行用機関車として49両のPeppercorn A1が製造され、ThompsonのA1はA1/1に改形式される。
 Peppercornの設計コンセプトは、端的に言うと、Thompsonパシのような奇抜な外観にするのではなく、Gresleyパシのようなオーソドックスな外観を維持しながら、その内容をできるだけ近代化することにあり、例えば弁装置はGresley式を廃して、Thompsonと同じく3シリンダともWalschaert式が採用されている。
 またPeppercornは、機関車のメンテナンスフリー化にも留意している。蒸気機関車というものは、ディーゼル機関車や電気機関車と比べて保守に大変に手間がかかるもので、国によってそれぞれ事情は違うものの、例えば米国などでは、保守に要する人件費の削減に主眼が置かれて無煙化が推進されたといっても過言ではない。
 この流れは世界的なものであり、それに対抗して蒸気機関車の延命を図るために、各国でメンテナンスフリー化が試みられている。例えばNYCのS1ナイアガラなどは、出力や速度だけでなく、ディーゼル機関車並みのメンテナンスフリーをも誇っていた。
 Peppercornの設計方針は社内の支持を集め、技師長としてのその後の活躍が期待されたが、彼がLNERの技師長であった期間は僅か18ヶ月に過ぎなかった。政府の方針により、1948年に4大鉄道が統合されて英国国鉄(BR)が発足したためである。
 そのためA1は、先にも述べたようにLNERではなくBRの機関車として登場している。
 Peppercornは、BR発足後はそのNorth Eastern Regionの技師長に就任するが、その後、彼が中心となって新たに機関車を設計することはなかった。
 Peppercornはこの職を2年間務めたあと退任し、その2年後に死去している。
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 冒頭、およびここに掲げた写真は、英国Graham Farishが発売しているNゲージのPeppercorn A1。Tornadoではなく、オリジナルのA1の1両 No. 60156 "Great Central" の、Era.5 (1957-1966)の姿を再現したもので、英国の模型店から購入した。Bachmann香港製なので、香港→英国→日本とユーラシア大陸を往復したことになる。
 Bachmannの傘下に入って進境著しい最近のGraham Farishの製品らしく、非常によくできている。特に大動輪が透けているのがかっこいい。試運転もしたが、非常にスムースに走行してくれた。ぜひとも列車を牽かせてやりたいと考えている。
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徒骨亭

こんばんは。早速お邪魔しに来ました。

新製されたTornadoの鮮やかなドンカスター・グリーン塗装も魅力的ですが、現役当時のBRグリーンの渋い塗装も重量感があっていいですね。ここは是非、客車を牽引させて楽しんで頂きたいです。私も先日購入したBR Standard 4MTに客車4両ほどを牽引させて小一時間エンドレスを走らせて見ましたが、日本の蒸機牽引列車とはまた違う趣があり、いつまで見ていても飽きません。

ところで、拙ブログにこちらのブログへのリンクを登録させて頂きたいのですが、宜しいでしょうか?
by 徒骨亭 (2012-07-04 22:30) 

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