ジェットカー

　阪神が好きだ。といっても野球ではなく電車の方。
　まずあの走りっぷりが良い。速度制限を示す標識で105km/hなんていうのがある。いつも乗っている阪和線では考えもつかない。何しろ阪和線は速くても95km/h程度であり、こんな速度制限を掲示したとしても意味がない。
　それに対して阪神は、速度制限がなければいったい時速何キロまで出すつもりなのか。とにかく運転席の後ろから見ていると、阪神の運転士さんは隙有らばスピードを出そうとしているように見える。実に気持ちがいい。
　それと、最近でこそかなり薄らいできているものの阪神にはアメリカのインターアーバンの匂いがする(特に震災前の阪神にはインターアーバン的雰囲気が随所に見られた)。
　戦前の小型車がCNS&Mの電車に似ていることが良く取沙汰されるが、戦後の大型車にしても、特にジェットカーなどは、もとを糺せばPCCカーやシカゴLなどに連なるインターアーバン技術の産物である。
　我がNゲージの尼港線は、阪神と6ヶ所で交差している。そこで、Nゲージで阪神電車を造ることにした(こういうのを、難しい言葉で「牽強付会」というらしい)。
　造るといっても一からは大変なので、ネットオークションで鉄コレの5201型ジェットカー2両セットを入手した。