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坂の上の…(その14) [艦]

 ペーパークラフトの橋立を組み立てた。
 橋立はいわゆる三景艦(松島級)の3番艦。1番艦松島、2番艦厳島が畝傍と同じ仏国フォルジ・エ・シャンティエ・ドゥラ・メディテラネ社製であるのに対し、橋立は建艦技術習得を目的として、フランスから松島、厳島の設計者であるエミール・ベルタン造船大佐を招聘して横須賀海軍造船所で建造された。
 三景艦の中で最初に竣工した厳島から3年後の明治27(1894)年に竣工している。日本政府は、この橋立の竣工を待って日清戦争の開戦に踏み切ったという説もあるらしい。
 前部甲板に主砲として巨大な32cm砲1門を備えた特徴的な外観をしている(写真手前)。厳島も同様である。これに対し、松島は同じ32cm砲を後部甲板に備えている。実はもう1艦、松島と同形の4番艦を建造して、主砲前装艦(厳島、橋立)と後装艦(松島、4番艦)とを単縦陣で交互に並べて定遠、鎮遠にあたらせるという構想があったらしいが、4番艦の建造はキャンセルされている。
 艦の大きさに比べて32cm砲が大きすぎて、砲塔を旋回させると艦が傾いてしまい、使い物にならなかったらしい。三景艦は日清戦争の黄海海戦において主力艦隊を編成して活躍したが、その活躍は主砲ではなく、副砲として多数備えられた12cmアームストロング速射砲に拠るところが大きいという。
 船体は、デザインの国フランスらしく実に優美である。砲を全部取っ払えば、どこかの国の大富豪の自家用大型クルーザー(巡洋艦でない方の)に見えなくもない。
hashidate1.jpg
 ここまで紹介した4艦(扶桑、鎮遠、畝傍、橋立)は、全てetsutanさん制作のペーパークラフトを組み立てたものである。
http://www.geocities.jp/papercraft_etsutan/index.html
 下記サイト内のペパクラギャラリーからデータをダウンロードすることができる。
http://www.tamasoft.co.jp/pepakura/index.html
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