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京阪(その2) [大ターミナル主義]

京阪(続き)
 淀屋橋駅が前述のような構造になったのは、駅周辺が江戸時代から続く大阪のビジネスの中心地であって、大きなターミナルを設ける余地がなかったためであり、仕方がないとしても、もう一方の中之島駅の周辺には、ある程度の余地はありそうである。
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 しかし、なぜか京阪はこの駅をターミナル構造とはせず、淀屋橋駅と似た構造としている。ここから更に西への路線延長(阪神との接続か、はたまたUSJへの乗り入れか)を企図しているのかもしれない。そう考えると、中之島駅の終端に設置されたシールドマシンのカッタを使ったモニュメントが、何やら意味ありげに見えてしまうから不思議である。
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 京阪本線の京都側の終点である出町柳駅は、さらに途中駅然としている。1面2線の構造で、島式ホームを挟む2本の線路は、あたかもそこから先へさらに続いているかのように間隔が狭くなっていって、丁度ホームの端で車止めに突きあたっている。
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 また地上に出ても、賀茂川と合流する直前の高野川の左岸に小さな出入り口がポツンと佇んでいるだけである。
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 これは、かつて京阪が叡山電鉄との相互乗り入れを計画していた名残であるが、ホーム長を除けば、近くにあるその叡山電鉄の出町柳駅の方が、より一層ターミナルらしくはある。ごく小規模ながらも頭端式のホームや大鉄傘など、昔のターミナル駅の要素を備えている。
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 いずれにしろ京阪は、現時点で大ターミナルを所有していないし、所有する気もないように思われる。
 過去には、淀屋橋延長前の地上時代の天満橋駅が、最盛期には4面6線頭端式のホームを擁する大駅にまで発展したことがあるものの、それは自ら積極的に大ターミナル化を目指したためと言うよりも、乗客増とそれに伴う連結両数の増加、運転本数の増加に応じて仕方なく駅規模を拡大させた結果と言えるものであり、事実京阪は、淀屋橋延長とともにこの駅をあっさり廃止してしまって、今はその跡地にOMMビルが建っている。
 天満橋駅の発展とその最盛期については、Connyさんのこちら
http://k-conny.blog.so-net.ne.jp/2011-07-08
と、それに続く一連の記事が詳しい(Connyさんがここしばらく記事を更新されていないのが心配、ぜひとも復活されることを願っています)。
 ただし淀屋橋駅については、隣の北浜駅、それに隣接する中之島線の大江橋駅、なにわ橋駅と合わせて1つの大きな駅として捉えるのが良いかもしれない。
 特に北浜駅は、淀屋橋駅に対して、かつて京阪天満橋駅、近鉄上本町駅、新京阪天神橋駅、阪和電鉄天王寺駅にあった降車ホームと同様の機能をしている可能性がある。
 何しろ近い。北浜駅を出た淀屋橋行きの電車は、最後尾が北浜駅を離れるか離れないかのうちに、もう淀屋橋駅の渡り線を通過するために減速するほどである。
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 また、最初に説明したように北浜駅と淀屋橋駅は地下1階の通路で繋がれており、この通路の北浜駅側から淀屋橋駅方面を望むと、もうそこに淀屋橋駅の表示が見えている。
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 そのため、この辺りに勤めるビジネスマンの中には、電車が淀屋橋駅に入る前の信号で停車するのを待っているよりも、先に北浜駅で降りて勤め先に向かう方が早いという人も多いように思われ、そのような人は、往きは北浜駅で降りて帰りは淀屋橋駅から乗るという、昔の降車ホーム、乗車ホームと同じ感覚で両駅を利用しているのではないだろうか。
 さらに中之島線の大江橋駅、なにわ橋駅は、それぞれ淀屋橋駅、北浜駅と非常に近い位置にある。ひょっとすると阪急梅田駅の1号線乗車ホーム(京都線)と9号線降車ホーム(神戸線)との間より近いかもしれない。
 これら4つの駅を合わせると4面10線の大駅となる。
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